季節の花特集「鉢花を育てよう」 第1回 鉢花の種類 
春、夏、秋、冬それぞれの季節に美しく咲き、インテリアの一部として、また、生活にゆとりをもたらしてくれる鉢花。
鉢花には、宿根草、1・2年草、球根、蘭、花木に分類され、日照時間や水やり、越冬などそれぞれの特徴があります。鉢花を買う前に是非知っておきたい基礎知識。買い方、育て方のコツをつかみましょう!
―― 宿根草
開花、結実しても枯死せずに、植物の一部または全体が冬を越す草木を多年草または宿根草といいます。宿根草は一年中同じ土地で生きていかねばなりませんから、冬季、地上部が枯れるものでも、耐寒性の強弱が、栽培する場合大きく影響します。高冷地や寒い地方を原産とする種類では、夏越しの際の高温多湿に気をつけないと株の腐れがでてきます。そのため、半日陰に置いて、水やりの間隔をあけるなどの栽培上の工夫が必要となります。また、寒さに弱いものなどは室内に入れるなど気をつけるようにします。
この種類は、ゼラニウムニホンサクラソウクンシランセントポーリアなど、多くの鉢花に見られます。
お花屋さんで買うときには、葉の色が濃く、株がしまり、つぼみが多くつき、その上、よく枝分かれしているものがよいでしょう。全体的に姿が整っていると感じられるものを求めた後は、きちんと育てれば美しい花が楽しめます。
宿根草
―― 1・2年草
草花は1年草、多年草とに分けられます。
1年草は毎年種子をまき、発芽した種子が育って苗となり、1年以内に花が開き、種子を結ぶと枯れてしまいます。
春まき1年草は寒さに弱く、越冬できないものが多く、種子の発芽にも20〜25℃が必要です。カランコエマリーゴールドなど。
秋まき1年草は寒さに強く、晩秋にすぐ開花するものもありますが、多くは軽い霜よけでよく越冬し、花つきに必要な低温にもさらされ、春の長日性にも合いよく開花します。しかし、日本の夏の暑さには弱いので、気をつけましょう。カーネーションパンジーなど。
2年草は、春まいても秋まいても、1度越冬しないと開花しない性質を持っているものをいいます。冬の間に養分を蓄えて開花を助ける2年草、ボタン、ボウフウなど、あまり種類は多くありません。1年草、2年草とも種まきの時期がポイント。温度コントロールには十分に注意が必要です。
1・2年草
―― 球根
宿根草のうち、葉、茎、根などの器官の一部が肥大し、その組織内に多量の養分を蓄え、繁殖や次の時期の生育に備えて球状または塊状となったものを球根と呼び、りん茎、球茎、塊茎、根茎、塊根の5つに分けられます。
秋に植え、冬から春、初夏と成育し、夏には地上部が枯れる秋植え球根と、秋から冬は休眠し、春に植え、夏に育成して秋には地上部の枯れる春植え球根があります。球根アイリス、チューリップ、フリージアのように球根以外の地上部も根も枯れてしまうものと、ユリ、シラーのように一年中根が生きている種類があります。
球根類の生育、開花は主に一年の温度変化に影響されます。休眠中の球根のなかで花のつぼみができているものに、チューリップやヒヤシンスなどがあります。また、植えつけて芽がでてからつぼみができるものには、しぼんでなく、もっこりとして、全体につやのあるものを選ぶようにします。乾燥しすぎているのもは芽ばえが悪くなります。
球根
―― 蘭
ラン科植物は形や生育習性からは宿根草に属します。しかし、花が美しかったり、香りがよい種類を集め、園芸上蘭と呼んでいます。亜熱帯、熱帯に自生しているカトレアシンビジウムなどの洋蘭と、スルガ蘭やカン蘭など、日本や中国などの温帯地方に自生している東洋蘭、そしてエビネ、セッコクなどの日本蘭の3種類に分けられます。
蘭は、土に生育する地生蘭と、木や岩石の上などに着生する着生蘭とに分けることもできます。地生蘭にはシンビジウム、カランセなどが属し、着生蘭にはカトレアデンドロビウムなどが属しています。着生蘭の根は、樹皮や岩の表面に着生するため扁平となり、表面に5〜10層のコルク化した組織をもって根の内部を保温しています。また、擬球茎と呼ばれる葉も厚く、茎が肥大して球根のようになるレリヤのようなものもあります。
着生蘭は、乾いたときと湿ったときが交互にくるように水やりをし、地生蘭は、根も茎もそのような準備はないので、水分不足にならないよう注意します。
洋蘭は、5℃でも乾かし気味に栽培すれば枯れずに越冬しますが、外などに置いておくと、霜が立ってしまい、完全に根が死んでしまうので、必ず部屋の中で育てるようにしましょう。
蘭
―― 花木
枝葉の美しさを観賞するために植えつけられる樹木で、花物、実物、葉物などに分けられます。
花物は、花の形質の優れているものを単植、あるいわ群植させるもので、バラやアジサイ、芳香を楽しむ老梅などがあります。
実物は、果実の美しさを観賞するもので、花の少ない秋から冬にかけて重宝されます。ウメモドキ、マユミ、ムラサキシキブなどがその仲間です。花物も実物も花が咲く前や実がなる前に栄養を必要とするので、肥料をたっぷり与えるようにします。
葉物は、葉が美しい色彩をもつものや、斑入りの美しいものなどで、観葉植物はこれに含まれます。
花木類は冬、落葉するものも多いので、乾いているようすがわかりにくく、水やりを忘れがちです。しかし、生きているので必ず水をやり、日陰に置くようにします。これは常緑のものでも同じです。低温なので生育は止まりますが、根も葉も活動していることを忘れずに。ただ、全体に冬には弱っているので直射日光は避けてください。
花木
次回は「鉢花の管理4つの心得」をご紹介します。





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